多摩けいざい

お客さま景気動向インタビュー

株式会社調布清掃

代表取締役 梶原かじわら良介りょうすけ

2025年1月27日

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株式会社調布清掃は、調布市をはじめ多摩地域の自治体の委託による廃棄物や資源物の収集運搬をメインに、企業や個人の粗大ごみ、廃棄物などを扱っている。1953 年の創業以来、生活環境の保全や公衆衛生の向上に貢献するため誠実に地域と向き合い、市民の暮らしを支えてきた。清掃ボランティアへの参加など地域活動も大切にしている。

地域のインフラとして


 当社には本社を含めて5 つの拠点があり、収集運搬以外にも、廃棄物処理施設の運営や道路の清掃、下水道の清掃維持管理なども請け負っています。全ての人の生活になくてはならないインフラを支える仕事であり、どんな時でも業務を止めることはできません。コロナ禍では、社員の感染による人員不足や、家で過ごす時間が長くなったことによる家庭ごみの増加への対応に苦労し、担当の垣根を越えたチームワークで何とか乗り越えました。

 物価高騰による影響ももちろん受けています。ガソリン代から社員のユニフォームまで、ありとあらゆるものが高騰している状況です。当社でも数年前から料金改定に取り組み、収益構造を変える努力をしてきました。その結果、他社に先駆けて給料のベースアップなどの待遇改善につなげることができています。

黄色いラインが特徴の収集車

選ばれる会社であるために


 当社はごみを集めるだけではなく、地域の方々のお役に立ったり、喜んでもらいたいという気持ちを持って、日々収集車を走らせています。地域住民や学生、子どもたちとの交流も積極的に行ってきました。ボランティア活動のほかに、中学生の職場体験の受け入れや、近隣の保育園との交流、また小学生が描いた絵を家庭ごみの収集車に貼り、その小学生が居住する地域の収集を行っています。あまり注目される仕事ではありませんが、こうした活動の中でいただく地域の方々からの声や反応は、社員たちの大きな励みになっています。

 社員数は現在300 名を超え、その多くが現場で活躍しています。各拠点には休憩スペースやシャワー室を設置するなど、働きやすい職場づくりを意識してきました。時には、本社の社員が大鍋で料理を振る舞うなど、社員同士も互いに思いやりを持って働いています。人材採用がますます厳しさを増している昨今、選ばれる会社にならなければいけないと強く感じています。

エコプラントTAMAは多摩支店内に開設された

より環境に配慮したリサイクルを進めていく


 収集運搬事業はすでにマーケットとして成熟している一方で、この先人口が減少していく中でも、資源の再生やリサイクルといった取組みは、より重要視され求められるものです。当社では、主業務である収集運搬を通じて、これらにも積極的に取り組み、環境にやさしい社会の実現に貢献していきたいと考えています。2023年には、近年注目を集めているケミカルリサイクル(プラスチックを化学的に分解し、製品の原料などに再利用する方法)を目指す産業廃棄物中間処理場「エコプラントTAMA」を多摩支店内に開設しました。今後は、委託事業にとどまらず、新事業の創出や、業務のDX化などを目指して、企業価値を高めていきたいです。


(インタビュー日時: 2024年12月10日)

会社概要

株式会社調布清掃
代 表 者: 梶原 良介
本社所在地: 東京都調布市深大寺東町5-8-1
業   種: ごみ収集運搬業

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