多摩けいざい

お客さま景気動向インタビュー

濱坂電機株式会社

取締役社長 門下かどした和夫かずお

2024年7月25日

ページ 1/1

「電気の安心」を守る電気工事のエキスパート集団として、製造工場や公共施設などの電気設備工事を行う日野市の濱坂電機株式会社。3代目の社長である門下和夫氏の下、地球環境に対するSDGsの取組みや、イノベーションによる新しい価値の創造、そして働きやすい職場づくりに注力し、2026年には創業70周年を迎える。

工場の電気設備のプロフェッショナルとして


 当社は、自動車や通信機器などの工場内にある電気設備の設計から施工、メンテナンスまでを一貫して行っています。強みは、営業部門だけではなく技術部門の社員も直接取引先とやり取りをして、スピーディーに対応できる体制を整えているところです。これが取引先との信頼構築につながっており、原材料価格の高騰による価格転嫁を受け入れてもらっています。

 工場の電気設備に強い企業はあまり多くはなく、主な競合先は大企業です。ただ最近では、大企業は国内に新設される半導体工場やデータセンターなどの受注に注力しており、当社にとっては受注が集まりやすい状況となっています。社内体制を整備して、さらなる受注増加に備えていきたいです。

取締役社長の門下氏

「なりたい自分」を目指せる人事制度


 現在の社員数は80人です。人材の採用には力を入れており、特に事務職や営業職に比べて集まりにくい技術職の採用強化を目指しています。合同企業説明会などに社長が出ていく企業はあまりありませんが、当社では昨年から私が同行し、自ら当社の魅力を伝えています。また、社内では毎月の研修プログラムを整備して人材育成に努めるとともに、社員のキャリア形成のために4つのコースを設置しました。管理職を目指す「マネジャーコース」、専門職を目指す「エキスパートコース」、役員や経営者を目指す「次世代経営者コース」、育児や介護または趣味や就学などと両立する「ワークライフバランスコース」です。さらに新しいアイデアで変革を起こしたい社員のための「イノベータープラス」という枠組みもあり、コースはライフステージに応じて変更することができます。

 目指す姿が明確になることで社員のモチベーションが上がり、社内の士気向上につながっています。数年後には新社屋の完成も控えており、働きやすい環境づくりを進めて、新たな人材獲得につなげていきたいです。

計画が進んでいる新社屋の完成イメージ

永続的に発展していくためのリボーンプロジェクト


 将来的には、事業領域の拡大も視野に入れています。電気設備と関連がある脱炭素化や太陽光発電システム、省エネ関係など、既に動き出しているものもあります。そうした新事業は社員からもアイデアを募りながら進めていきたいと考えています。

 当社では、会社を永続的に発展させていくために必要な要素を詰め込んだ「濱坂リボーンプロジェクト」を立ち上げました。社員が中心となって、収益構造の改革やDXの推進、働く環境の改善など7つのプロジェクトを進めていくことで、会社をさらに成長させていきます。


(インタビュー日時: 2024年6月4日)

会社概要

濱坂電機株式会社
代 表 者: 門下 和夫
本社所在地: 東京都日野市旭が丘3-2-5
業   種: 電気工事業

『多摩けいざい』トップへ戻る