多摩けいざい
お客さま景気動向インタビュー
株式会社スリーベル
代表取締役 鈴木剛氏
2024年1月25日
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西東京市に本社を構え、高齢者や児童向けの福祉サービスを展開する株式会社スリーベル。東京と埼玉を中心に24の事業所を持ち、利用者とその家族の日々の暮らしを支えている。また、働きやすい職場環境の整備にも注力し、社員のモチベーションを高めるさまざまな取組みを行っている。
稼働率を高めてコスト上昇をカバー
2000年に会社を立ち上げた当初は、携帯電話などを販売していました。その後、2008年に業種転換を図り、現在は主に介護・児童事業として、高齢者のデイサービス、障がい児をサポートする放課後等デイサービスのほか、認可保育園を運営しています。競争の激しい福祉業界で質の高いサービスの提供を続けていくには、利用者を増やして高い稼働率を保つことが必要です。高齢者のデイサービスでは、小規模でアットホームな雰囲気のもと、宿泊受け入れの実施などにより他社との差別化を図ることで、およそ8割から9割の稼働率を保ってます。そうした取組みの成果や、社員の努力・創意工夫が安定的な利益の確保につながっています。
物価の高騰により運営に必要なコストは多少上がっているものの、稼働率を上げることでカバーできるため、そこまで大きな影響は受けていません。
多様な働き方に応じた給与体系で人材確保
現時点では各事業所に必要な人員が揃っており、人手不足感はあまりありません。当社では社員一人ひとりの希望に合わせて多様な働き方が可能です。管理者や幹部候補など上を目指したい、仕事と家庭を上手く両立したい、自分の夢や目標の実現のため空いた時間に働きたいなど、さまざまな目的を持った社員が活躍しています。給与体系は働き方に応じて明確化されており、資格の取得など努力次第で給与が上がる制度もあります。
また、当社では毎月全社員に事業の収支や、そこから配分される賞与の増減まで、全て公開しています。経営指標を見える化することで、社員に経営への参加意識が生まれ、自ら創意工夫や改善を行ってくれます。ほかにも、社員の誕生日には上司がプレゼントをあげたり、業績により付与する社内通貨である“ベル通貨”の導入などユニークな取組みもあり、社員から好評を得ています。
社員の自己実現と事業拡大を目指す
高齢化が進み、家庭の在り方が多様化する中で、介護・児童事業の需要は今後も高まるでしょう。この先も各地に福祉サービスの展開を進め、事業をさらに拡大していきたいです。そのため、幹部候補となる人材は常に求めており、採用や育成にも力を入れていくつもりです。
また、当社は社員が自分の人生を第一に考えて働き方を決める、自己実現のできる会社を目指してきました。経営者という立場ではありますが、自分自身が働きたいと思えるような組織づくりを続けていきたいです。
(インタビュー日時: 2023年12月7日)
株式会社スリーベル
代 表 者: 鈴木 剛
本社所在地: 東京都西東京市ひばりが丘北3-7-14
業 種: 福祉サービス業