多摩けいざい

特集 多摩のうごきを知る

ヤクルト中央研究所に迫る

2019年10月25日

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 今回は、株式会社ヤクルト本社中央研究所について特集します。国立市の南部に立地する同研究所は、2016年にリニューアル工事を完了し、大きく生まれ変わりました。ヤクルト本社が有する、国内で唯一の研究機関である同研究所。その秘密に迫っていきます。  (ヤクルト本社中央研究所への詳細なインタビュー内容は、こちらからご覧いただけます。)

生まれ変わったヤクルト中央研究所


 中央道を東京方面から八王子方面に向かっていくと、国立府中ICを過ぎたあたりで、右手に特徴的な丸みを帯びた建物が現れる。壁面に付けられた赤い「Yakult」のロゴマーク。この建物こそ、あの「ヤクルト」でお馴染みのヤクルト本社が国内に保有する唯一の研究所、「ヤクルト中央研究所」だ。

 約3万平米の敷地に7つの建物を有する同研究所。所内で働く従業員は約300名ほどであるが、そのうちの約7割の方が多摩地域に居住しているというから、多摩との関わりは深い。

 強みは、乳酸菌に関する基礎研究から、消費者の手に届く食品や化粧品などの開発まで、幅広い領域に渡る研究開発を一箇所で実現できることだ。研究者間のコミュニケーションやコラボレーションが新たな価値の創造を促進するという考えのもと、様々な分野の専門家を結集させている。ヤクルト本社の研究開発機能の根幹を担う同研究所は、まさに同社が生み出す付加価値の源泉と言えよう。

 同研究所が現在の地に設立されたのは、50年以上前の1967年にまでさかのぼる。1967年は、国立市が市政を施行した年にあたるほか、同年12月に中央道が完成し、国立府中ICが開設されるなど、まちが大きな環境変化を迎えた年でもある。同研究所は、その後大きく変貌してきた市とともに発展の歴史を歩んできた。

 同研究所にとって一つの転機を迎えたのは、ここ10年ほどのことである。研究開発力強化のため、2006年から2010年にかけて食品研究棟などを新設。また、2012年からは4つの研究棟の新設工事を行い、2016年4月15日に一連の工事を完成させた。最新鋭の設備を惜しみなく導入して研究開発力を大幅に強化することによって生まれ変わった研究所は、国立市の新しいランドマークの一つとなった。

「見せる研究所」としての顔

 同研究所の特筆すべき点の一つは、「見せる研究所」としている点だ。実は、同研究所は施設の一部を見学できるようになっている。研究所内には、ヤクルトの創始者である代田稔博士の生い立ちや研究の広がりについて触れることができる「代田記念館」があり、見学者はヤクルトの歴史や代田博士の功績についてガイドから直に説明してもらえる機会を得られる。代田記念館の見学開始から3年が経過した2019年7月には、見学者が1万人を突破したという。なお、見学は無料で1日2組まで受け付けている。要事前予約。

代田記念館見学のお申し込み
専用フリーダイヤル Tel 0800-555-8960
※代田記念館見学に関する詳細はこちらをご覧ください。

中央研究所内にある代田記念館の内観

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