多摩けいざい
お客さま景気動向インタビュー
株式会社 渡辺オイスター研究所
代表取締役社長 渡辺貢氏
2019年4月25日
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開発者である故渡辺富雄会長がカキ肉エキスに着目し、息子である現社長の渡辺貢氏が創業した同社。「人間性豊かな健康文化の創造で人々の幸せに貢献いたします」という企業理念を掲げ、専門家による徹底した対面販売を最重視する。大学との共同研究を数多く行っており、国立大学並みの研究設備を備え、2015年には中央研究棟も完成した。渡辺氏は医学と畜産学の博士号を持つ研究者でもあり、学術振興にも注力している。
当社について
代表取締役社長 渡辺貢氏
当社の製品は、戦後に父が開発したカキ肉エキスが原点となっている。戦争中、栄養不足で倒れていく戦友を見て、「いつでも手軽に栄養補給できるものはないか?」という思いを持ち、カキに辿りついた。その後、約30年の研究開発を経て、父が1967年に日本初のカキ肉エキスの錠剤化に成功した。その研究成果を社会に還元するため、1983年に私(現社長)が当社を創業した。当社の根幹は、創業の際に定めた「人間性豊かな健康文化の創造で人々の幸せに貢献いたします」という企業理念である。当社の36年の歩みはその追求の歴史であり、企業理念が経営方針・販売戦略の礎となっている。
販売戦略について
「人間性豊かな健康文化の創造」のためには、人道性と学術性の高さが必要不可欠である。このことから、医師や薬剤師といった専門家による確かなカウンセリングを最重視し、当社の製品の流通を医薬業界のみに限定しており、インターネット販売を行っていない。
また、カキ機能性研究では世界一を目指し、取扱店に対しては、製品に関する最新の研究データなどの提供も行っている。さらに、GMP※(適正製造規範)を東京都の企業で最も早く取得するなど、高品質・安全性の観点でも努力を続けている。
その結果、生活者のQOL(生活の質)の向上が図られるとともに、取扱店からの当社や製品に対する満足感や信頼に繋がっていると感じる。こういった企業理念に基づいたブレのない取組みが景気に左右されない強い基盤となり、当社の売上げは創業以来右肩上がりである。
人材確保について
ありがたいことに、当社の新卒採用における倍率は約30倍である。毎年7~8名の新卒採用を実施し、18大学出身のスタッフが意気揚々と働いている。私は、会社の社会的使命を訴えることが人材確保のポイントであると考える。社会的使命を果たすために自分の力を使いたいと思う学生の方は多くいる。そういった当社の姿勢に感銘を受け、自分の仕事に生きがい、誇りを持てる学生の方を採用している。その結果、男女問わず低い離職率にも繋がっているのではないか。
今後の事業展開
TPP が発効され、国際競争の時代になっていく中で、人々の健康に貢献するためには、常に世界の最先端を行く努力をしなければならない。そのため、カキ肉から発見した、疲労やストレス軽減に効果がある新規抗酸化物質DHMBAの機能性を解明する共同研究を大学と行っている。また、昨年11月に国際的なアンチ・ドーピング認証であるインフォームドチョイスを取得し、アスリートに向けての展開も視野に入れている。
多摩地域から世界に通用する学術文化性の高い製品や情報を発信し、「人間性豊かな健康文化の創造」に貢献していきたい。
(インタビュー日時: 2019年3月20日)
※ GMP(Good Manufacturing Practice) 原料の入庫から製造、出荷にいたる全ての過程において、製品が「安全」に作られ、「一定の品質」が保たれるように定められた規則とシステムを指す。
株式会社 渡辺オイスター研究所
代表取締役社長: 渡辺 貢
本社所在地: 東京都八王子市下恩方町490-3
業種: 栄養補助食品製造販売